中野坂上と東中野、どちらが住みやすいのでしょうか。都心へのアクセスや家賃、住みやすさで比較してみました。
今、中野が熱い
東京都中野区。東京23区の西部に位置し、東は新宿区、南は渋谷区が隣接しています。新宿や渋谷といった都心部に近く、中央線が通る中野駅は東京駅方面への利便性も高いです。
中野区は、都心部まで至近でありながら、商店街の賑わいや閑静な住宅街を併せ持っており、都内で落ち着いた雰囲気の街並みで過ごしたい人には、ぴったりなエリアです。中野を代表する商店街「中野ブロードウェイ」は、漫画やゲーム、フィギュアなどのサブカルチャーの聖地として根強い人気を誇ります。同じく新宿や渋谷から近い恵比寿や代官山などの洗練されたおしゃれな街並みとは、また違った良さが中野区にはあります。
そんな中野区の中心にある中野駅周辺では、中野サンプラザの建て替えをはじめとする再開発の真っただ中。ますます注目が集まっており、物件の賃料や価格も軒並み上昇中です。
中野区で物件を探す際に、中野駅以外の候補として、中野駅周辺よりも家賃が手ごろな東中野、中野坂上のどっちがいいか検討する人も多いようです。この記事では、中野坂上と東中野、住むならどっちか、住みやすさを比較してみました。
都心へアクセスしやすいのは、中野坂上と東中野どっち?
都内の主要駅までアクセスがよいのは、中野坂上駅、東中野駅どっちでしょうか。新宿駅、渋谷駅、東京駅で比較してみました。中野坂上駅は、東京メトロの丸の内線と大江戸線が乗り入れ、東中野は、JR総武線と東京メトロの大江戸線が乗り入れています。
東中野 | 中野坂上 | |
新宿駅 | 約5分(乗り換えなし) | 約3分(乗り換えなし) |
渋谷駅 | 約15分(乗り換え1回) | 約20分(乗り換え1回) |
東京駅 | 約27分(乗り換えなし) | 約22分(乗り換えなし) |
新宿駅、東京駅へのアクセスが良いのは東中野、渋谷駅は東中野という結果になりましたが、東中野と中野坂上、都心部へのアクセスに大きな違いはないといってよいでしょう。
家賃が手ごろなのは、中野坂上、東中野どっち?
続いて、中野坂上、東中野の家賃で比較してみました。
中野坂上、東中野の家賃比較
間取り | 中野坂上 | 東中野 |
1R | 7.6万円 | 6.9万円 |
1LDK | 15.1万円 | 13.1万円 |
2LDK | 18.5万円 | 24.0万円 |
3LDK | 41万円 | — |
東中野駅周辺の方がお得に住むことができるようです。一般的に、同一エリア内のJR線沿線と私鉄の駅では、JR沿線の駅の方が家賃が高い傾向にありますが、中野坂上駅の方が家賃は高くなっています。(2LDKは東中野駅が高い結果となっていますが、2LDKの物件はサンプル数が少ないため、参考程度)
中野坂上と東中野、住みやすいのはどっち?
中野坂上と東中野、それぞれの街の特徴について見ていきましょう。
中野坂上駅の周辺
地下鉄の中野坂上駅から地上に出ると、車が行き交う山手通りと青梅街道が目に飛び込んできます。この交差点を中心に、中野坂上の街は広がります。夜も車通りが多いエリアのため、夜道の一人歩きの心配も少ないでしょう。また、交通量が多いエリアでは、歩行時の安全性が気になりますが、山手通り、青梅街道ともに歩道もしっかりと確保されています。
駅前の交差点周辺には、高層オフィスビルが立ち並び、東中野の駅前と比べても、中野坂上駅周辺はオフィス街・都会な趣です。ただし、駅前にはスーパーのライフ東中野店やドラッグストアもあり、会社帰りの買い物にも不自由しません。また、大通りから一本路地に入ると、一戸建てや低層マンションが立ち並ぶ住宅街が広がります。
中野区の本町二丁目、三丁目は、江戸時代に高官や豪商が別荘地にした場所で、お屋敷の雰囲気も残した建物や石垣が今なお残る閑静な住宅街となっています。また、本町二丁目には「中野長者」と呼ばれる鈴木九郎が建てた成願寺が有名です。
中野坂上駅前を通る青梅街道を東に1kmほど歩くと都庁やホテル、オフィスビルがある西新宿駅に着きます。より都心での生活を楽しみたい人にもおすすめできます。
東中野駅の周辺
中野坂上駅から山手通りを北に1km上ったところに東中野駅はあります。駅ビルの「アトレヴィ」があるものの、駅周辺には大規模なオフィスビルはなく、駅から一本道を入ると、住宅街、商店街が立ち並びます。
駅前にはサミット、商店街にはライフがあり、中野坂上駅同様、普段の買い物に不自由するといったことはありません。
西口の東中野ギンザ通りには、テレビ番組やグルメサイトなどでも人気の店が多く立ち並びます。食べ歩き、飲み歩きが好きな人には、おすすめできるエリアです。東口も駅周辺から飲食店やスナック、住宅街が密集しており、昔ながらの雰囲気を味わうことができます。東中野駅周辺は、駅ビルや大型スーパーなどが利便性を保ちつつも、駅周辺にレトロな雰囲気が漂います。総武線で中野駅まで一駅なので、中野駅周辺の飲み屋や中野ブロードウェイを楽しみたい人にもおすすめです。
東中野駅周辺は、中野坂上駅と比べると、飲食店が密集するエリアなどは、深夜や朝方にかけては少し治安に不安を感じると言えるかもしれません。
まとめ
以上、中野坂上と東中野の住みやすさを紹介しました。どちらも都心へのアクセス利便性が高く、住みやすい街ですが、あえて比較するのであれば、新宿駅や東京駅方面へのアクセスを重視するのであれば、中野坂上、食べ歩き、飲み歩きを楽しみたい人は、東中野がおすすめです。
東中野と中野坂上の間は約1kmでどちらも一日で回ることができます。一度、自分の足で歩いてみて、街の雰囲気を確かめてみてはいかがでしょうか。
この記事を書いた人
宅地建物取引主任者。某通信キャリアGに勤務した後、インターネット企業で、専任宅建士、不動産メディアの責任者、全国に展開する住宅FCのWEB戦略など、IT・不動産業に従事。
最近は、物流関係の仕事で、関東・関西を行き来しています。
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